【スカベ二次】やる夫は南領で生きるようです：肆【企業】

1765 ：中佐 ◆Eui2ftr4J. ：2018/08/17(金) 21:49:03 ID:IfmAGLmC

ソヨウ紛争

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【種別】紛争/戦争
【解説】
(1)概要
ソヨウ紛争とは、ソヨウ峡を中心とした五ヶ瀬川の周辺地域を巡って、黒神財閥-ボーダー商事間で四半世紀にも
渡って行われている一連の領土紛争並びにその名称である。この領土紛争は現在までに四度行われているが、
今なお決着がついていない。

(2)紛争勃発までの背景
三十五年以上前、当時、南領最南端の南領横断道路はクマモト北東部オグニに交通結節点がある国道387号と
国道442号であったが、両方とも道路の一部区間が南領北部に存在し、オグニも北部系企業の影響下にあった為、
南部系企業は北部系企業に物流という名の生殺与奪権を握られていた。
そこで両企業は日向往還、すなわち、国道218号に着目し、南領南部独自の南領横断道路を確保するという目標
(南領打通)を掲げ、同時期に有澤重工-ミラージュ間で勃発した筑紫戦争と呼ばれる企業間紛争で北部系企業が
混乱している間に開拓に着手した。
結果、計画開始から七年後(二十八年前)、東部はボーダー商事、西部は黒神財閥という形で国道218号の確保に成功した。
その際、黒神財閥はソヨウ、ボーダー商事はゴカセという開拓村をそれぞれ築き、領土の主張を行ったが、最終的には
領開拓村の中間にあるソヨウ峡を含む五ヶ瀬川が境界線兼緩衝地帯として、策定された。

1766 ：中佐 ◆Eui2ftr4J. ：2018/08/17(金) 21:49:38 ID:IfmAGLmC

第一次ソヨウ紛争（ダム戦争）

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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 蘇陽ダム完成予想図

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 提供：黒神建設

（1）概要
二十五年前に黒神財閥(統合軍)-ボーダー商事（防衛軍）間で発生した二週間に及ぶ一連の戦闘とその名称のこと。

(2)開戦までの経緯
新しい南領横断道路を手に入れ、北部系企業のくびきから解放された南部系企業は領土拡張競争によって、勢力圏が
拡大した同じ南部系企業を北部系企業に代わって警戒するようになった、その一環でボーダー商事はクマモト側の
南部系企業、すなわち、黒神財閥の弱体化を狙って、新南領横断道路を経由する商品の不当な値上げを行った。
この動きに対し、黒神財閥は境界線であるソヨウ峡付近の五ヶ瀬川に農業用ダムを建設する計画を発表。
直後、ボーダー商事が黒神財閥に対し、ソヨウ峡でのダム建設は協定違反だと批難し、計画を取り下げるよう警告。
しかし、黒神財閥が警告を無視し、建設機械及び資材をソヨウ付近の統合軍ソヨウ基地に搬入した事でボーダー商事は
防衛軍による武力行使を決断。建設機械の破壊及び基地機能の停止を目標とし、統合軍ソヨウ基地に攻撃を
仕掛けた事で戦端が開かれた。

(3)交戦
開戦初日、日没と共に防衛軍タカチホ基地から出撃した防衛軍の大隊規模の強化外骨格部隊は深夜に統合軍ソヨウ基地に
到着し、奇襲を行おうとした。しかし、当時、中佐でソヨウ基地の司令官であったヴィザ・アストラが散歩中にこの防衛軍の
部隊を発見し、交戦を行った事で防衛軍の奇襲は失敗。なし崩し的に統合軍ソヨウ基地に駐屯していた歩兵大隊との間で
戦闘が開始された。この時、防衛軍は部隊を二手に分けており、歩兵大隊と交戦を行っている部隊とは別に建設機械の
破壊を目標とする部隊が動いていたが、建設機械の保管場所に辿り着いた瞬間、統合軍による砲撃によって、壊滅した。
その後、防衛軍を撃退した統合軍は歩兵大隊を再編し、二個中隊でソヨウ基地から出撃。境界線である五ヶ瀬川を渡河すると、
開戦二日目の夜明けと共にボーダー商事の開拓村であるゴカセを強襲し、占拠した。また、統合軍の電撃的なゴカセ侵攻は
ヴィザ・アストラ中佐の独断であった為、防衛軍のみならず統合軍の上層部も混乱し、ボーダー商事からの抗議電話が
かかってくるまで、ゴカセ侵攻はおろか防衛軍のソヨウ基地襲撃すら、把握していなかった。
開戦三日目、防衛軍はゴカセを奪還する為に戦車中隊及び二個歩兵大隊をタカチホ基地から出撃させたが、ゴカセを占領した
統合軍が住民を人質に取る人間の盾作戦を実行した為、その日は村内を流れる五ヶ瀬川を挟んで睨み合う事に終始した。
しかし、事態が進展しない事によって、自社の威信が下がる事を危惧したボーダー商事上層部が防衛軍に攻撃を指示し、
開戦四日目からゴカセの住民を巻き込む凄惨な市街地戦が展開された。一方、黒神財閥は当時の総帥が防衛軍の
ソヨウ基地襲撃に激怒し、統合軍に援軍を送る事を指示した事で深夜に歩兵連隊と戦車大隊がゴカセに送られた。
その後、更なる激戦がゴカセ市街地で繰り広げられ、両軍と民間人の戦死者が950名(統合軍：300名、防衛軍400名、
民間人：250名)を超え、負傷者数が両軍ともに四桁の大台に達し、市街地の四割が破壊された。

(4)終結
これらの戦闘による損害の報告を受け、紛争の規模が拡大する事を恐れた両企業は開戦11日目から和平交渉を行った。
和平交渉は難航したが、最終的には、
(1) 黒神財閥は五ヶ瀬川の農業用ダム建設計画を白紙撤回する。
(2) ボーダー商事は五ヶ瀬川以西のゴカセを黒神財閥に割譲する。
(3) 両企業は南領横断道路を利用した不当な交渉、恫喝を行わない。
(4) 両企業は互いの企業に与えた損害と紛争に巻き込んだ民間人に対して、賠償金を支払う。
といった内容に落ち着き、開戦14日目に黒神財閥の旗が翻るゴカセの市民会館にて和平条約が締結され、今次紛争は終結した。
しかし、この和平はボーダー商事(主に防衛軍)内部での不満が蓄積させる事となり、第二次ソヨウ紛争を引き起こす火種となった。